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「大名鼎鼎」の意味
「大名鼎鼎」(たいめいていてい)は、名声が世間に広く知れ渡っていることを表す四字熟語です。つまり、「非常に有名である」「名声が高い」という意味を持ちます。
「大名鼎鼎」の由来と歴史的背景
語源と由来
この成語は以下の要素から成り立っています:
- 「大名」:大きな名声・名誉のこと
- 「鼎鼎」:盛大なさま、華やかな様子
「鼎」(てい、かなえ)は、古代中国の三足の青銅器であり、権威や重要性を象徴する器物でした。鼎は中国古代において、重要な儀式や祭事に使用され、権力や地位の象徴として扱われていました。
「鼎鼎」と重ねることで、その重厚さや華やかさを強調し、「大名」(良い評判、名誉)と組み合わせることで、「名声が非常に高い」状態を表現しています。
歴史的背景
中国の小説『官場現形記』に由来するとされています。古くから中国で使われてきた成語で、名声や評判が高い人物や存在を形容する際に用いられてきました。
「大名鼎鼎」の現代における使い方と例文
使い方
主に「名声が非常に高い」「世間によく知られている」という意味で使われます。
例文
- 「大名鼎鼎な彼女たちが街を歩くと、人だかりができて危険なことになります。」
- 「ともこちゃんはピアニストとして大名鼎鼎、世界中にその名が知られています。」
- 「彼は当代の大名鼎鼎の学者だ。」
「大名鼎鼎」の対義語と類語
類語
- 名声赫赫(めいせいかっかく):名声が勢いよく広がっている様子
- 挙世聞名:世界中に知られていること(「大名鼎鼎」よりも程度が高いとされる)
対義語
- 無名鼠輩:名も知られていない取るに足らない者
- 無声無息:音もなく静かなさま、知られていないさま
「大名鼎鼎」の英語表現
「大名鼎鼎」に相当する英語表現には以下のようなものがあります:
- Famous/Well-known: 最も一般的な訳語
- “He is a famous artist.”(彼は大名鼎鼎の芸術家だ。)
- Renowned/Celebrated: より格式高い表現
- “She is a renowned pianist.”(彼女は大名鼎鼎のピアニストだ。)
- Of great name/reputation: 名声の高さを強調する表現
- “He is an artist of great name.”(彼は大名鼎鼎の芸術家だ。)
- A name to conjure with: 人々に強い印象を与える名前
- “I have just known that yours is a name to conjure with.”(私はあなたが大名鼎鼎の人物だと知りました。)
「大名鼎鼎」は単に有名であるという状態を超えて、広く社会に認められ、高い評価を得ている状態を表現するのに適した言葉といえるでしょう。