【果報は寝て待て】って何??

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「果報は寝て待て」(かほうはねてまて)は、幸福の訪れは人間の力ではどうすることもできないから、焦らずに時機を待てという意味の日本のことわざです。

ただし、これは単に「何もせずに寝ているだけで幸運が訪れる」という意味ではなく、努力を積み重ねた上で、結果については焦らずにゆっくりと待つという意味で使われます。

仏教用語が由来

「果報は寝て待て」は仏教が由来となっています。

  • 「果」:自分の行ったことから生まれる結果
  • 「報」:自分の行いによって受け取る報い

つまり「果報」とは、仏教用語で「前世での行いによって現世で受けるさまざまな結果」を意味していました。もともとは良い結果と悪い結果の両方を含む概念でしたが、現在では主に「良い結果」「幸福」の意味で使われています。

歴史的背景

  • 起源:仏教の因果応報の思想に基づく
  • 転じて:良い運に恵まれて幸せなことを指すようになった
  • 現代:努力した人への慰めや激励の言葉として使用

現代における使い方

使用場面

  1. 試験や受験の結果待ち:やるべきことをやった後の心境
  2. 仕事の成果待ち:プロジェクトの結果を待つとき
  3. プロポーズや告白の結果待ち:恋愛関係での返事待ち
  4. 転職や昇進の結果待ち:キャリアに関する結果待ち

注意点

  • 単に怠けて待つのではなく、努力を尽くした後に使う
  • 相手への慰めや激励として使用される
  • 焦りや不安を和らげる効果がある

例文

基本的な使い方

  1. 試験の場合:「あなたは今日の試験のためにやれることはすべてやった。果報は寝て待てというように、後は結果を待つだけだ。」
  2. 仕事の場合:「準備はしっかりできていたから、あとは果報は寝て待てだ。」
  3. 恋愛の場合:「頑張って告白をしたから、あとは果報は寝て待てだ!」
  4. 資格試験の場合:「プログラミングの資格試験は、自分の全力を尽くした。果報は寝て待てだ。」

主な類語

  1. 「人事を尽くして天命を待つ」:自分にできることはすべて成し遂げて、あとは運命を待つ
  2. 「待てば海路の日和あり」:待っていれば必ず良い機会が訪れる
  3. 「石の上にも三年」:忍耐強く続ければ必ず成果が得られる

主な対義語

  1. 「蒔かぬ種は生えぬ」:努力しなければ成果は得られない
  2. 「急がば回れ」:急ぐときこそ確実な方法を選ぶべき
  3. 「案ずるより産むがやすし」:心配するより実際にやってみる方が簡単

主な英語表現

  1. “Good things come to those who wait”:待つ人に良いことが来る
  2. “All things come to those who wait”:待つ人にすべてのことが来る
  3. “Everything comes to those who wait”:待つ人にすべてが来る
  4. “Patience is the key to success”:忍耐は成功の鍵

使用例

  • “Don’t worry, good things come to those who wait.”(心配しないで、良いことは待つ人に来る)
  • “I’ve done my best, now it’s time to wait. As they say, all things come to those who wait.”(最善を尽くした、今は待つ時だ。言うように、待つ人にすべてが来る)

「果報は寝て待て」は、努力を積み重ねた後の心境を表す美しい日本のことわざです。単なる怠惰を勧めるのではなく、努力の後の忍耐の大切さを教えてくれる言葉として、現代でも多くの場面で使われています。

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