目次
「一攫千金」の意味
「一攫千金」(いっかくせんきん)とは、「一度に、あるいは少ない労力で大金を手に入れること」を意味する四字熟語です。「一攫」は「ひとつかみ」を意味し、「千金」は「大金」を表します。つまり、一度の行動や少ない努力で多額の利益を得ることを表現しています。
「一攫千金」の由来と歴史的背景
この四字熟語の由来は、中国の古典『史記』にあります。『史記』には、古代中国の商人が一度に多くの大金を稼ぐ方法を説明するために「一攫千金」という言葉を用いていたことが記されています。具体的には、戦国時代の出来事に関連しており、司馬遷が著した『史記』の「呂不韋伝」に基づく表現とされています。
「一攫千金」の現代における使い方と例文
現代における使い方
現代では、主に以下のような場面で使われます:
- 投資やギャンブルの文脈で:
- 「彼は株式投資で一攫千金を狙っている」
- 「宝くじで一攫千金の夢を見る人が多い」
- ビジネスチャンスの文脈で:
- 「新しいビジネスで一攫千金を手に入れた起業家」
- 「一攫千金を狙ってベンチャービジネスに参入する若者が増えている」
- 批判や警告の文脈で:
- 「一攫千金を狙うより、地道な努力で成功を目指すべきだ」
- 「一攫千金の話には要注意」
例文
- 「一攫千金を手にできるように、宝くじを買ってみよう」
- 「彼女は一攫千金を手に入れて、大金持ちになることを夢見ている」
- 「隣の奥さんは宝くじが当たって、一攫千金を手にしたようだ」
- 「一攫千金を狙って競馬場へ通ったが、かえって借金ができてしまった」
- 「彼は一攫千金を狙う道よりも、地道に努力して儲ける道を選んだ」
「一攫千金」の対義語と類語
対義語
「一擲千金」(いってきせんきん):惜しげもなく大金を使うこと。贅沢に大金を使い捨てること。
類語
- 濡れ手で粟(ぬれてであわ):濡れた手で粟を掴むと粟粒がたくさんくっつくことから、努力せずに大金を得ること
- 一粒万倍(いちりゅうまんばい):少ない投資で大きな利益を得ること
- 一攫万金(いっかくばんきん):一攫千金よりもさらに大きな額を表現
- ぼろ儲け(ぼろもうけ):予想外の大きな利益を得ること
- 丸儲け(まるもうけ):経費や手間がほとんどかからず、すべてが利益になること
「一攫千金」の英語表現
「一攫千金」は英語では以下のように表現されます:
- Get rich quick:「手早く儲ける、手軽に金持ちになる」という意味
例:He dreams of getting rich quick.(彼は一攫千金を夢見ている) - Strike it rich:「一山当てる」「大当たりを出す」という意味
例:Many people hope to strike it rich by buying lottery tickets.(多くの人が宝くじで一攫千金を夢見ている) - Hit the jackpot:「大当たりする」という意味
例:He hit the jackpot with his new business.(彼は新しいビジネスで一攫千金を手に入れた) - Make a fortune overnight:「一夜にして大金を得る」という意味
例:A chance to make a fortune overnight.(一攫千金のチャンス) - A big payout:「大きな配当金・支払い」という意味
「一攫千金」は、古代中国から現代に至るまで人々の「労せずして大きな富を得たい」という願望を表した言葉として生き続けています。現代では特に投資やギャンブル、起業などの文脈でよく使われ、時には批判的な意味合いも含みながら、日常会話の中に溶け込んでいます。